『コーヒーが冷めないうちに』
試験が終わったので久しぶりに本をゆっくり読めました。
『コーヒーが冷めないうちに』/川口俊和/サンマーク出版
あらすじ
とある喫茶店に「過去に戻ることができる」という噂が広まる。
しかし、過去に戻るには幾つかのルールがあった。
一、過去に戻っても、この喫茶店を訪れたことのない人と会うことはできない。
一、過去に戻ってどんな努力をしても現在の現実は変わらない。
一、過去に戻れるのは、ある席に座った時だけ、過去に戻ってもその席を離れるこ
とはできない。
一、過去に戻れるのはコーヒーが入ってから冷めきるまで。コーヒーは冷めきる前
に飲みきらなければならない。
このルールの中で恋人、夫婦、姉妹、女性がそれぞれ過去に戻りあの時をやり直す。
感想
帯の「4回泣ける!」という文に惹かれて買いました。
過去に戻っても現実は変わらないのに、何をするのか。
もう一度やり直したところで何も変わらないのでは意味がないのではないか。
読み始めはまぁ、変なSFだなと思って読んでましたがまぁ違った。
「あの時、ああしていれば」「あの時、ちゃんと言っていれば」
事実は変わらないかもしれないけど、やらなかった後悔、言わなかった後悔
これは意外とずるずると引きずってしまうもので、
現実は変わらなかったとしても、やらなかった後悔や言わなかった後悔を
解消できる、というのは本当に自分の気持ちというものが変わる
ということがよくわかりました。
現実は過去には戻れないので、やらなかった後悔言わなかった後悔は
できるだけなくせるように生きていきたいものです。